●5日目(一月二十七日)

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仕事始めの朝

彼は本日から仕事。なんと7時にママからのモーニングコールが!!「30過ぎて何母親に起こしてもらってんだ!」と思ったけど、その電話がなかったらわたしも寝過ごして、早々彼を遅刻させていたわけで・・・。

 

リビングを暖めて、洗濯物を干して、牛乳とお餅を温めて、着替えを投げつけて、彼を起こす。「相変わらずアレがない、コレがない、どこにやったんだろう」とドタバタな朝の時間である。時計、携帯、バイクの鍵、ノートパソコンを持たせて送り出して一段落。ゆっくり朝食にする。カフェオレ(コーヒー持参)と昨日七宝のスーパーで買ったおっきなデニッシュパン。3元くらいだったのに中にカスタードがはいっていてとても美味しい。やっぱり住みたい、七宝。

 

10時前になったのでそろそろ活動開始せねば、と出掛ける。毎度、ネイルとマッサージは必ず!なのだが、爪が折れまくっているので今回ネイルはパス。お気に入りの新天地のマッサージ店でリラックスしようと計画していたのも迷う。実は昨夜彼に「マッサージに200元かけるなんて考えられない」と言われて、「それは価値観の違い」の

ひとことで返すやりとりあり。前回30元のマッサージを受けたのだが、暗い狭い部屋で、たいして上手でもなくて、おニューの服の上からぎゅうぎゅうやられて、ちっともリラックスできなかったのだ。わたしが行こうとしているところは、音楽も流れ、アロマもたかれて雰囲気がとてもよい。ちゃんと服も着替え施術してもらえるし、至福の2時間が過ごせるのだ。200元なんてちっとも惜しくない。しかし「夜一緒に足つぼマッサージに行こうね」と約束した手前、今回のみは我慢することにする。できた彼女だなあ。

 

 

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ひとり歩きも楽し

今日のコースは地下鉄で「人民広場」まで出て、まずは福州路で書店めぐり外文書店の1階のカード売り場にはまって、「金山農民画」の絵葉書やカード、猫の剪絵を買う。しかし外文書店の販売員の態度の悪さは何とかした方がよいのではないか、一応外国人向けの書店なのだし。要教育!

 

その後はとりあえず南京東路を歩いとかなきゃ、でCD屋を覗いたり、買い食いしたりしながらフラフラ。みんなおいしそうなものを食べながら歩いているのでついついつられてしまう。おいしそうなパイ皮の饅頭を売っているお店で1.5元出して「ひとつちょうだい」。かじってみたら、甘い餡を想像していていたのにお肉だったのでショック。

 

 

 

お昼はオーガニックレストラン「棗子樹」を目指す。着いたらだいぶん待ちになっていた。あきらめてケンタッキーにでもしようかな、とも思ったが、ここでなら癒しの時間が過ごせるし、何より担当の青年がとても爽やかに英語で対応してくれたので、待つことにする。「もうちょっと待っていてくださいね」と何度も気に掛けてくれる彼に「没問題」と手を振りながら10分くらい待って、テーブルに案内される。なんとお目当ての商務套餐(ビジネスランチ)が「没有」で、がっくり。春節休み中だからかなあ。しかたないので炒飯18元を頼む。あっさり味でおいしい。サービスの西瓜も甘いし、なんたって従業員の対応がすがすがしくて素晴らしい。やっぱり棗子樹、期待を裏切らない。

 

 

新天地をざっと見て、淮海中路を西へ。デパートめぐりをしながら進み、襄陽服飾市場へ到着。そろそろ寒さと疲れでパワーが落ちていたのでこの体調で襄陽はきついかな、と思いながらも足を踏み入れる。去年よくしてくれたおじちゃんのお店を探したけど見つからず。結局買ったのはお土産用ポーチと、自分用に金山農民画の額入りの絵を。

 

「一枚150元」とふっかけられたが、がんばって2枚で90元に。レジをしているときに他のお店の人が戻ってきて「いくらで売れたんだ?」「2枚で90元だよ」というやりとりをしていた。「えっ、たった90元!」みたいな反応はなかったのでまだまだ儲けはあるんだろう。襄陽でねぎって買い物した後は達成感ではなく、「もっと安くできたんだろうなあ」という思いがいつも残る。

 

気がついたら日も暮れてきて、そろそろマンションへ戻らないといけない時間になった。地下鉄の駅へ向かう途中の靴屋さんで仕事用のパンプス購入。238元。

 

 

地下鉄の駅の隣りのスーパー、パークソンで、消臭剤やいちごジュースを買って帰る。

 

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闇市トンネルで人生を考える

錦江楽園駅で降りて、うちのマンションにたどり着くには地下道を通らなければならない。ここをわたしはひそかに「闇市トンネル」と呼んでいる。掃除が行き届いていて、ゴミひとつ落ちていないので、そう呼ぶのは失礼かもしれないけど、気持ちが弱っているときに通ると本当に凹んでしまう。

 

 

 

春節休みの間ずっと、冷え冷えとした地下道で胡弓を奏でる男性がおり、その前にお金を入れてもらう入れ物を持って子どもが座っていた。中国ではよく見掛ける光景だがなかなか慣れない。

 

今日はわたしが地下道に下りようとしていたら、子どもが盲目の男性の手をひいて帰っているところだった。すれ違ったその子の笑顔がとても明るくて、「この子は自分の人生をどう受け止めているんだろう」なんて考えてしまった。

 

そんな哲学的な思いを抱きながらトンネルを抜けたのに、通りで焼き芋やさんがいい匂いをさせていたので、1個買う。天秤で重さを量って、1.3元。

 

部屋に帰って、本日が誕生日の母に電話を入れる。「今、彼の帰りを待っているところー。」「ごはん作ったの?」「ううん、焼き芋食べながら待ってる。」「それでいいわけ?」いいわけ!これがわたしの選んだ人生。

 

 

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不思議少女にやられる

彼が帰ってきて、近くの大学街(華東理工大学)に出掛けて晩ご飯。

 

全部で88元。お味はまあまあ。

サントリービールはよく冷えていておいしかった。

 

食後はゲームセンターへ。セガもびっくりの安さ、1コイン0.5元で購入して、ドライビングゲーム、シューティングゲームなどを楽しむ。最後に音楽に合わせてリズムを打つゲームをふたりでわいわいやっていたら、いきなり10歳くらいの少女がひとりでフラリとやって来て、わたしたちに挑戦状をたたきつけてきた。しかたないから勝負したが、お話にならないくらい彼女がうまくて、終わった途端、「なんなの、このヘタクソなおとなたち?」と一瞥して帰っていった。

 

 

「恥ずかしかったねー」「でもいったいどういう子なんだろねー」と言い合いながら帰り、途中で足つぼマッサージのお店に寄る。前回ここはわたしは「当たり」だったんだけど、今回ドアをあけたらヒマそうな店員がタバコ吸いながらたむろっていて、「ちょっとやばいかな」と思ったらやっぱり・・・。足を浸すお湯がぬるすぎたり、熱すぎたり。わたし担当はいたいけな少年でとても足つぼを知っているとは思えない施術。それでも少年は一生懸命脚全体のマッサージを頑張ってくれたのだが、彼担当の女の子はマフラーにプリーツスカートという思いっきりマッサージャーとしてはありえない服装で、下手なうえにやる気もなし。35元/人が惜しかった。もう二度と行かない。

 

部屋に戻ってパッキングを完成させ、いつものやかん式お風呂に入る上海最後の夜。

 

 

 

 

 

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●6日目(一月二十八日)

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帰りたくない、帰りたい

彼が「浦東空港まで110元で」と交渉してくれたマンション前に泊まっていたタクシーに、乗り込み、「会社遅刻しないでね」と別れた。タクシーから流れる音楽が悲しいメロディだったのでちょっとだけセンチメンタル。帰りたくないなあ、でも帰らなければならない場所があるからそう思えるのだろうか。

 

30分くらいで空港に到着、メーターは130元になっていたけど約束どおり110元にしてもらい、搭乗手続きに。さすがにもう段取りはわかってきたのでスムーズに出国審査まで終えた。

 

免税店でランコムのファンデとリップグロスを購入。随分品揃えが充実してきた。チャイナブラウスのかわいいのも発見したが、きっと街中にも売っているはず、と次回しっかり探すことを決意。初めて上海に来たときからずっと「チャイナドレスが欲しい!」と言っているのになかなか作りに行く時間もないし、既製品もコレ、というのに出逢えないでいる。

 

36番ゲートに着いて待っていたら、「××行きのお客様には軽食が配られますので」というアナウンス。訳分からないままクラッカーと生茶(低糖!)を受け取るが、どうやら搭乗が遅れるおわびみたいだった。「遅れます」ということを伝えないのが不思議だ。

 

いったいいつまで待つのかしら、わたし午後から出勤なんだけど(でもいっそ飛行機が飛ばないならそれも嬉しいかも)なんて思っていたのだが、30分遅れ程度で無事飛行機は飛び立った。再見!

 

 

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